悪役のウサギもキュート!! CV:設楽統・日村勇紀(バナナマン)「ペット 」(吹替版)
2017 Producers Guild Awards(2017年 製作者組合賞)、The Award for Outstanding Producer of Animated Theatrical Motion Pictures(劇場版アニメーション作品優秀プロデューサー賞)部門ノミネート作品。
原題は、「The Secret Life of Pets」。ペットたちの秘密の生態を描いたアニメーション・コメディ作品。飼い主と仲良く暮らしていたペットの家に、新しいペットがやってきた。それを切っ掛けに、ペットたちの秘密の冒険がスタートする!! 私達はペットのことをどこまで知っているだろうか?
日本語版のCV(キャラクターボイス)は、犬のマックス、デュークをお笑い芸人バナナナマンの設楽統、日村勇紀が務めた。また、マックスが大好きなメスの白いポメラニアンのギジェットを沢城みゆき、悪役のウサギ、スノーボールを中尾隆聖が務めた。
マックスは賢く、真っ直ぐな性格をしており友達の面倒見がいい。また、飼い主のケイティの事が大好きで、ケーティに拾われルームメイトになって以降、完璧ともいえる日常を送っていた。問題は1つ、ケーティが出かけてしまう事だった。デュークはケーティが保健所から引き取ってきた茶色の大型犬で、とても意地悪な性格をしており、友達と仲良くするより蹴落とそうとするタイプ。
ギジェットは、見た目は白くてかわいいが、気が強く向こう見ずで危なっかしい部分もある、リーダ気質のある姉御肌のメス犬。近所に住むマックスのことが大好きで、マックスを救うため大勢の動物たちを相手に大立ち回りを見せることも! 白いウサギのスノボールは、飼い主に捨てられた恨みを晴らすために集まった、元ペット軍団「噛みつきひっかきクラブ」のリーダー。底意地の悪さは天下一だが、少し間の抜けたところがあり、お茶目。ヒーロー願望もあり、憎めない性格の持ち主だ。
「ペット 」(吹替版)のあらすじ
舞台はニューヨーク、犬のマックス(CV:設楽統)は人間の女性ケイティ(佐藤栞里)のルームメイトだ。マックスはケイティと一緒に完璧な生活を送っていた。
ある日、ケイティは保健所からマックスの数倍もありそうな大きな茶色の犬、デューク(CV:日村勇紀)を引き取ってきた。マックスは、「デュークのせいで僕たちの生活が滅茶苦茶だ!!」と、デュークと大喧嘩をする。マックスとデュークは全く反りが合わなかった……。
マックスとデュークは公園に散歩に行った時もギスギスしていた。そんな時、デュークはマックス隙をついてリードを引っ張りまわし路地裏のごみ箱に投げ捨てた。しかし、ふと気づくと、周りを野良猫の集団に囲まれ、マックスとデュークは野良猫たちに首輪を奪われてしまう。
なんとか野良猫から逃げようとした時、間の悪いことに動物管理局の職員に遭遇。職員らは首輪のないマックスとデュークに襲い掛かる!!
人間が出かけた後のペットたちは何をしているの?
マックスは、「すごく大事な予定がある」、「ケイティが帰って来るのを待つんだ」とじっと人間の帰りを待っていたが、そんなペットばかりではない。丸々太った猫のクロエ(CV:永作博美)は、飼い主が与えていったダイエットフードを蹴り飛ばし、冷蔵庫の中のチンキンやケーキを食べ散らかす。ダックスフンドのバディ(青山穣)は、卓上電動ミキサーで全身マッサージをするなど、やりたい放題やっている。
とはいえ、これは映画の話だ! 実際のペットたちの生態はこんなはずは無い。誇張されすぎだ!! と言いたいところだが、そうとも言い切れない部分もある。室内で犬を飼っていると、ぬいぐるみやカバンをボロボロにしたり、ゴミ箱をひっくり返したりするようなことは、よくあることでもあるからだ……。いたずらをされないようにゲージで囲ったり、ペットが届く範囲にはモノを置かないようにする工夫が必要だ。
人間がいない時ペットたちは何をしているのか? 今では、スマホアプリを使い、外出先でペットの様子を確認したり、オヤツを与えたりすることができるカメラ付きの機器もあるようた。一度は使って見てみたい!! いたずらをしようとした瞬間に名前を呼んだらどんな顔をするんだろうか(笑)
飼い主に捨てられた元ペット軍団「噛みつきひっかきクラブ」
本作では、主人公のマックスやデュークに敵対する悪役として白いウサギのスノーボールをリーダーとする、「噛みつきひっかきクラブ」が登場する。「噛みつきひっかきクラブ」とは、飼い主に捨てられたペットたちの集まりだ。
彼らは、「俺たちはみんな苦しめられてきた」、「人間は愛してるって言いながらゴミのように捨てる」と、人間に対する不信と憤りを抱いている。彼らは主人公らと敵対する悪役である。しかし、彼らの行動を全て批判することが出来るだろうか、その原因を作り出したのは我々人間だ。人間はペットを玩具にしてはいけない。この機に今一度ペットと人間の関係をよく見つめなおしてみたい。
リーダーのスノーボールの中にも、悪ぶってはいるが悪くなりきれない部分が残っている。そこが悪役を悪役たらしめないキュートな部分だ。本作品は、ペットの秘密の生態を覗き見ながら、ペットと人間のありようを考えさせられる作品だ。
公式サイトなど
映画『ペット』公式サイト
http://pet-movie.jp/
映画『The Secret Life of Pets』公式サイト
http://www.thesecretlifeofpets.com/
Winners: 2017 Producers Guild Awards http://www.producersguild.org/blogpost/923036/267120/Winners-2017-Producers-Guild-Awards