クリストファー・マッカリーが監督・脚本を手掛け、「ミッション:インポッシブル」シリーズの5作目として制作。2015年8月7日(金)に日本で公開された。

 

トム・クルーズ扮するIMF(Impossible Mission Force)のエージェントが世界を揺るがす巨大な敵と戦うスパイアクション作品だ。

 

あらすじ

イギリス、ロンドン。閉店間際のレコード店。IMF(Impossible Mission Force)のエージェント、イーサン・ハント(トム・クルーズ)はレア盤のレコードを探していた。イ-サンは女性店員の案内に従って、1枚の初回プレス版のレコードを手にし、視聴室でレコードをかけた。

レコードは指令だった。イーサンの今回の任務はシンジケートの破壊。だが、メッセージは「我々がそのシンジケート」であり「我々の標的は君たちだ」。「我々を追えば捕らえられ」、「戦えば殺される」と続け、イーサンは視聴室に閉じ込められ煙に巻かれてしまう。

ワシントンDCでは、CIA長官アラン・ハンリー(アレック・ボールドウィン)が、イーサンらが関わった過去のIMF関連の事件をあげ、IMFの解体を進言。委員会に了承される。結果、IMFはCIAの一部となる。

イーサンが気づくと、鉄のポールに手錠で手を後ろ手に縛られ、囚われの身となっていた。イーサンの前には、薬物と注射器を準備するイルザ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)がいた。そこに、ヤニク・ヴィンター(イェンス・フルテン)、通称、ボーン・ドクターが入ってくる。「根性を試そう」とイーサンを殴りつけるなど拷問を開始する。しかし、イルザがイーサンのピンチを救い、イーサンは窮地を脱する。

イーサンは、ウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)と連絡をとり応援を要求するが、ウィリアムは「できない」といい、IMFは解体されCIAに移行したことを伝える。イーサンは、「僕はロンドンで消息をたち生死は不明」と言い残し、1人でシンジケートを追うことを決意する。

レビュー

本作は、IMFとはどのような存在なのか、IMFの理念や在り方を問う。
イーサンらIMFはこれまで数々の世界平和に貢献してきた。
しかし、本作でIMFの解体を提言したCIA長官のアラン・ハンリーやIMFの解体を決定した委員会が指摘するように、世界遺産の”クレムリン”が爆破された事件など、荒っぽい結果を生み出す作戦が多お。
それゆえ、結果の妥当性はさておき、行為に対する批判が根強い。IMFの”非常時には非常手段”というやり方が、”透明性と監視”を求める時代に合わなくなってきているのだ。
とはいえ、世界にはまだまだ常識を外れた行動をする巨悪が蔓延っている。そういう意味ではイサーンのような存在も必要なのだ。
では、結果としての世界の平和を望むなら、我々はイーサンらがどのような存在になることを望むべきなのか。
「IMFとは何か」を考えさせた作品だ。

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