定年退職を迎えた東大卒の元エリート銀行マンの第二の人生を描く、映画『終わった人』が、2018年6月9日(土)に公開された。

 

主演は、「西部警察」、「あぶない刑事」シリーズなど、ハードボイルドな刑事役で知られる、舘ひろし。監督は、東大出身の中田秀夫(56)。

 

原作は、2015年9月に発売された、作家、内館牧子(69)の『終わった人』(講談社)。

 

本作で、舘ひろしが演じる田代壮介(たしろそうすけ)は、第二の人生における夢のひとつとして、大学院への進学を目指すが、作者の内館もまた2003年に東北大学の大学院に進学し宗教学の研究をしている。
そんな、宗教学に精通した内館が、良寛和尚の辞世の句を引用し、「散る桜 残る桜も 散る桜」と、定年退職後の人生との向き合い方を説く。

 

定年を迎える人も、定年を見送る人も、皆、いずれは定年を迎えるのである。

定年とは、誰にでも訪れる人生の岐路だ。

そうだとするなら、定年後、第2の人生を迎えた我々は、仕事、家族、友人らと、どのように向き合えばいいのだろうか?

 

定年に直面し、「定年って生前葬だな……」と呟く田代壮介(舘ひろし)のように、人生が終わった、終わってしまうかもしれないと考えている人に贈る、ハートフルコメディ作品だ。

 

あらすじ

終わった人の、まだまだ終われない人の、第二の人生が描かれる。

東大出身のエリート銀行マンだったが、出世街道から外れ、出向先の子会社で定年を迎えた田代壮介(63)(舘ひろし)。

定年の日。まるで霊柩車を見送るように、田代を乗せた黒塗りのハイヤーは定年まで勤め上げた会社を後にする。
定年とはまるで生前葬だ……。

定年後の日常がスタートするが……。
ボーっと家にいても「やることがない」……。

田代は、再就職の道を探し出す。
しかし、「東大卒の元エリート銀行マン」の肩書が邪魔をし、思うように進まない……。

そんな時、古本屋で手にした田代の故郷、盛岡の詩人、石川啄木に興味を持ち、大学院への進学を決意する。
まずは、石川啄木の勉強を始めてみようとカルチャースクールに向うと、そこには、浜田久里(はまだくり)(35)(広末涼子)が受付をしていた。
久里の出身地も田代と同じ盛岡で、啄木好きだったことから、田代と話が合い意気投合! 恋(不倫)の予感か!?

また、田代が、定年後に通い始めたスポーツジムで、大勢のジジババに紛れて一人だけ場違いの好青年がいた。
IT企業ゴールドツリーを経営する鈴木直人(すずきなおと)(38)(今井翼)だ。

元エリート銀行マンであるという田代の経歴を聞きつけた鈴木は、田代を会社の顧問にヘッドハンティングする。
そして、新興のIT企業で働き始める田代だったが……。

 

公式サイトなど

映画『終わった人』公式サイト
http://www.owattahito.jp/

 

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